学級担任その1   子どもは担任を選べない

 家庭訪問も終わり、どの学校でも本格的に活動が始まりました。
 新しい学級担任とこれから1年間のおつきあいがはじまりましたが、いったい学級担任はどのように決められるのでしょう。
 例年、2月頃になると、小.中学校では各先生から新年度の希望をとり、学校全体のことも考えて学年や担当する仕事に
 ついて校長や教頭が原案をつくり、運営委員会という組織を通してから、職員会議にはかり、最終的には決められます。
 そして、4月の始業式の時、全校の子供たちに発表するのですが、小学校などでは、人気の先生の名前が発表されると
 『やったー』という大きな歓声が上がります。逆に不人気の先生のときのは『えー』とか『しーん』などという声が聞かれます。
 また、保護者の皆さんにとっても、自分のお子さんがどんな先生に受け持たれるかということが、新学期の最大の関心事
 でもあります。この時期、スーパーなどに行ってみると、そこここで、お母さんたちの立ち話の光景に出くわしますが、
 『お宅なんか○○先生でよかったんねー』とか『うちなんか○○先生でがっかり』などという会話をよく耳にします。
 なかには、人気の先生に担任された、ということで『赤飯』まで炊いて喜んだ、という笑えない事実も実際にありました。
 しかし、好むと好まざるとにかかわらず、とくに小学校では、1人の担任が1年をとおして指導を続けるわけですから、その
 影響力も大きく、お母さん方がこのことに強い関心を示すことは当然のことです。
 一般的にいって、30代後半から40代前半の男性の先生が人気があり、若い女性の先生の人気が良くないようですが、
 これはあくまでも一般的なことで、若い女性の先生でもすばらしい方もいますし、40代の男性の先生のなかにも、教師とし
 てかんばしくない先生もいます。要はひとりひとりの教師の教育的な情熱と使命感が問題なのです。
 本来、どの先生が担任になっても、同じ教育が保証されなくてはならないはずですが、当たり外れがあることも、まぎれのない
 事実です。当たり外れという言葉は、教師に対してたいへん失礼な言い方かも知れませんが、多くの教師のなかには、はっきり
 言って指導力や資質に問題のある先生がいないわけではありません。

 お宅のお子さんの今年の担任はいかがでしたか?
 よい先生に恵まれるのに越したことはありませんが、どんな担任であれ、これから1年間お付き合いしていかなくてはならない
 のですから、うまくやって行けるように心掛けたいものですね。子どもは、担任を選べないのですから……………
 次回は、担任とどうお付き合いしたらよいか考えてみたいと思います。

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