『テストについて考える』 その2 答案用紙をどう見るか

「おかあさん はい」お子さんから渡されたテストの答案用紙を見たとき、あなたはどんな風に言葉をかけますか。
最近では、お子さんに励ましの言葉をかけてくれるお父さんやお母さんが多くなって来ているようです。
たとえ良くない点数であってもお子さんなりに一生懸命に頑張った結果ですから、叱ったり、がっかりしたような態度は決してお子さんにとってプラスにはなりませんね。

ところで、答案用紙を良く見てみると、教師の子供に対する気持ちが良くわかります。
正答したところに○印をつけるのは当然ですが、特に誤答したところの印をよく見ると、ことさら強調して×印をつける教師がいます。
小学校の低学年のころは、どんな点をとろうが、どんな印がついてこようが、ほとんど気にはとめないようですが、小学校3年生くらいになると、子供自身がテストの得点や採点の仕方に関心を持つようになってきます。
したがって、教師もただ事務的に答案を採点するのでなく、ひとりひとりの子供のことを考えながら、○や×印をつけてやることが大切なのです。

私の場合は、○印だけで、×印はつけない方法で採点するようにしていました。
 ある日の放課後こんなことがありました。
日ごろテストの点があまり思わしくなかったA子ちゃんのお母さんが、教室で仕事をしていた私のところに重箱に入った赤飯をもってやってきました。
何事かと思って訳をたずねると、「A子が、100点の答案用紙をもってきたのは、はじめてなんです。それに先生が答案用紙に書いてくれた、励ましの言葉にとても感激したものですから。」ということでした。
そういえば、私は子供たちに答案用紙を返すときには必ずひとこと言葉をそえてやるようにしていました。
A子ちゃんにもこの時「A子ちゃん、よくがんばったね。先生もとてもうれしいよ」と書き込んでやりました。
私はその時、教師が答案用紙に書いたメ ッセージが、親子に与えた影響の大きさに我ながら驚きました。
「太郎君、よくがんばったね。」「次郎君だって、やればできるんだね」「花子ちゃん、ちょっと失敗しちゃったけれど、こんどはがんばろうね」…などなどメモは簡単な言葉だけれども、子供にとっては担任が「自分のことを認めてくれているんだ」という気持ちにさせたことは事実だったのかも知れない。
私は、自分がやってきたことの自慢話をするつもりは更々ないけれども、答案用紙の扱い方ひとつをとってみても、教師の子供に対する気持ちが現れることを知って欲しいのです。

要は子供に「やる気」をおこさせるために、親も教師もいろいろな手立てを講じてやる。その1つの方法としてテストの答案用紙を利用することが大切です。叱るのでなく励ますきっかけとして、生かしてやることが必要なのです。
次回は、通知表について考えたいと思います。

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