子供の進路について考える その1 』 

9月になるとほとんどの中学校で教育相談が実施されます。かつては進路指導とか、三者面談といって本人、保護者、担任の三者で生徒の進路について話し合いがもたれましたが、とくに進学については、業者テストのデータ(偏差値)中心の指導がおこなわれてきたために、このことが社会問題となって今ではほとんどの中学校で偏差値を中心とした指導は行われなくなりました。
 中学校によって違いはありますが、このような進路指導(教育相談)は、ふつうは三回程度行われるのが一般的で一月末頃までに最終的にどの高校を受験するかが決められているようです。
いずれにしても、中学校三年生のお子さんをもつ保護者にとってはわが子の進路について考えなくてはならない大切な時期でもあります。
子供本人にとってもまた親にとってもこの進路の選択はなかなか難しいものですが、保護者(親)として考えておきたいことをいくつか挙げてみたいと思います。

《 本人の意志を大事にする》
進学(または就職)するのは子供本人であって親ではありません。こんなことは
わかりきっていますが、私の経験から、自分の考えを押し通そうとする親が意外に多いものです。大人はつい有名校とか進学校とかにこだわり、本人の意志も考えずに学校選択をさせますが、その結果が中途退学や不登校、不良化の原因にもなっています。
本人の意志を尊重して、本人が行きたいと考えている学校を選択 してやりたいものです。
無理して親の希望する高校に進学させたために、3ケ月も経たないうちに退学してしまったというケースもかなりあります。
最近ではひとつの県で毎年800人近くの退学者が出ているということを考えると、いかに高校選択の仕方が間違っていたかがわかると思います。
ただし、子供自身が迷ったり、分からなかったりしている時は親としての考えやアドバイスなどはしてやることが必要です。

  また、 最近ではきわめて少なくなりましたが、中学校を終えて就職する生徒もいます。せめて高校ぐらい、ならば大学までと考える親が少なくありませんが、これは親自身の体験から出てきた考え方と思います。
 しかし、高校から大学までの7年間に一つの仕事(技術)に打ち込んだとすれば、かなりの技術がみにつくはずです。
特に、これからの時代は、「どこを出たか」ではなくて「何ができるか」の時代ですから、かならずしも大学まででたからといってよい就職ができるとは限りません。
早い時期に社会のきびしさを身につけて、誰にも負けない人間になって、活躍している人が大勢いることを考えると、こういう進路選択の仕方も考えてみてもいいのではないでしょうか。学歴が人間の価値を決める訳ではないのですから。
  東大を出て高級官僚になっても、悪いことをして国民に多大な迷惑をかける人間さえいるのですから。
 では今回はこの辺で  

次回も子供の進路について考えてみたいと思います。

  お名前は掲載しませんが、多くの皆様からご意見、ご希望、ご質問をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
これからも皆様のご期待に添えるよう頑張りたいと思います。
 

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